「ハラール対応調理講習会」開催移行にあたってのご挨拶
<ハラール対応調理講習会の主催が変わりました>
観光立国に向けて近年、日本は、海外からの渡航客を多く受け入れており、2020年の東京オリンピックまでにその数は約3000万人に達するのではと目されています。欧米や中国・韓国・台湾などおなじみの国からの訪日にはさしたる問題は生じないのですが、殊イスラム教徒が多く住む国の観光客を受け入れるためには、日本料理界として整備が必要となって来ます。彼らは、宗教上の理由から豚肉やアルコール類が口にできず、和食においてもそれらの素材が使えないばかりか、みりんや煮切り酒といった調味料もままならなくなります。
急増するムスリムに配慮し、ハラール対応した日本料理を提供するべく、大阪府日本調理技能士会の会長・室田大祐がそれに則った調理法や食材・調味料の吟味を研究して来ました。2015年6月には、料理研究家で、大阪樟蔭女子大学特任教授の田中愛子先生の声がけのもと、日本料理国際化協会を共に設立して、料理人を対象とした「ハラール調理講習会」を実施。それに受講した方々にハラール調理師認定書を発行してまいりました。
足かけ三年、日本料理国際化協会で行って来た「ハラール調理師講習会」を、この度から(一社)全国日本調理技能士会連合会に主催を移し、これまで同様に大阪府日本料理技能士会が主となって開催する運びとなりました。これは急激に増加するムスリムに対し、日本料理の整備を急ぐことに起因したものです。
国内外からも日本を訪問するのだから、イスラム教徒が宗教上、安心して和食を食せるような場所の整備と人材の教育を行って欲しいとの声もあり、(一社)全国日本調理技能士連合会が主催することになったのです。その傘下の一つの団体でもある(一社)大阪府日本調理技能士会が「ハラール対応調理師講習」を担当。室田大祐指導のもと、推進して行きます。
つきましては、日本料理国際化協会で認定しました「ハラール調理師認定証」も引き続き、「ハラール対応調理師講習修了証」として継続できるようにし、これまで発行していました修了証も継続できるよう手続きいたしますので、ご安心くださいますようお願いいたします。
まだ受講されていない皆様には、大阪府日本調理技能士会が、今後、年に数回の割り合いで「ハラール対応調理師講習会」を開催しますので、それを受講いただければハラール対応の調理をご指導させていただきます。
大阪府日本調理技能士会会長・室田大祐